先に要点。メモアプリ 比較で迷うときは「何を最優先にするか」を1つだけ決めると即決できます。速さ=Appleメモ/Google Keep、共同編集=Notion、知識ベース=Obsidian、紙スキャンや証跡保管=Evernote、Apple中心で美しく整える=Craft。この前提で無料枠の落とし穴(端末数・エクスポート制限・オフライン不可)だけ避ければ、後悔は減ります。
用途別の最適解(結論)
- とにかく速記・取りこぼしゼロ重視:Appleメモ(iPhone中心)/Google Keep(Android/Chrome中心)
- 共同編集・ドキュメント化まで:Notion
- 自分用の知識ベース・長期保管:Obsidian(ローカルMarkdown+必要に応じて有料Sync)
- レシート/紙スキャン・PDF検索・証跡管理:Evernote
- Appleエコシステムで美しく整理・共有:Craft
「迷ったら」法則:スマホ速記はOS純正、チーム作業はNotion、個人の積み上げはObsidian。紙が多い仕事ならEvernote、Apple中心で見栄えと書き心地ならCraft。
横並び比較(料金・無料制限・同期・検索・オフライン・添付・日本語AI)
料金と無料枠はよく改定されます。目安のレンジと実用の可否で比較し、導入前に公式の最新表を確認してください。
| サービス | 料金の目安 | 無料制限の傾向 | 同期端末 | 検索(日本語) | オフライン | 添付/アップロード | AIの実用性(日本語) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Appleメモ | 無料(iCloud容量内) | iCloudの空き容量次第 | Apple間は無制限 | 高速・画像内テキスト検出◯ | ◯(端末に保存) | 容量はiCloud依存 | なし(OSの機能連携が中心) |
| Google Keep | 無料(Googleストレージ内) | 容量はDrive/Gmailと共用 | Googleアカウントで広範 | 速い・画像OCR◯ | モバイル中心に◯ | 画像/音声は容量依存 | 限定的(要他サービス連携) |
| Notion | 無料〜個人有料は月数百円〜 | ゲスト/機能に一部制限 | 主要OS/ブラウザで◯ | 十分(フィルタ/プロパティ) | ◯(デスクトップ/モバイル) | 添付はプランで上限差 | Notion AIは有料アドオンが主流 |
| Obsidian | 個人無料、Syncは月数百円〜 | ローカル保存が基本 | 自力同期(公式Sync/他社) | 強力(全文/リンク/プラグイン) | ◯(ローカル起動) | ファイルはフォルダ直置き | プラグイン経由。品質は選定次第 |
| Craft | 無料〜Pro(月額レンジあり) | ブロック/共有に一部制限 | Apple中心+Web | 速い。階層/リンク管理に強み | ◯(端末内キャッシュ) | 画像/ファイルはプラン依存 | 内蔵AIあり(要プラン確認) |
| Evernote | 無料〜個人有料(月額レンジあり) | 無料枠の上限/端末は変動が多い | 主要OS/ブラウザで◯ | 強い(PDF/画像内検索) | ◯(ノート単位キャッシュ) | 月間アップロードに上限あり | 整理/要約など一部機能あり |
評価メモ:検索は「日本語の分かち書き耐性」「画像/PDFのOCR」を重視。オフラインは実機で要確認(特にモバイルの初期設定)。AIは和文の要約・タグ提案が仕事で使えるかを基準にしています。
この基準で選ぶ:5つの判断軸
- 速さ:起動→入力のラグがないか(ロック画面ショートカット含む)
- 検索:日本語の曖昧一致と画像/PDF内テキストの認識
- 構造化:フォルダ/タグ/リンク(双方向)で後から整理できるか
- コラボ:同時編集・コメント・権限の細かさ
- 保管寿命:エクスポートの自由度(Markdown/ENEX/HTML)とロックイン度
主要6サービスの実用レビュー(長所/短所/向く・向かない)
Appleメモ
- 長所:最速の起動と書き出し。スキャンの精度が高く、画像内テキスト検出も自然。スマートフォルダで軽い自動整理。
- 短所:Windows/Androidでの編集が現実的でない。エクスポートは実務向けに選択肢が少なめ。
- 向く人:iPhone/Mac中心で速記→後から整える運用。
- 向かない人:Windows常用やチーム共有が多い。
Google Keep
- 長所:思いつき→チェックリスト化が速い。音声→テキスト化、画像OCRが手軽。Gアカウントで端末を問わない。
- 短所:階層化は弱く、重いドキュメント用途には不向き。
- 向く人:Android/Chrome中心で「付箋」感覚の速記。
- 向かない人:体系だった知識管理や詳細な権限管理が必要。
Notion
- 長所:共同編集・データベース・プロパティ検索が強力。テンプレで会議メモ→議事録の定着がしやすい。
- 短所:初速はやや重め。無料枠の共有/権限は用途により不足。
- 向く人:個人〜小チームでメモ→タスク/資料まで一気通貫。
- 向かない人:完全オフライン主体、社内規程でクラウド制限が厳しい。
Obsidian
- 長所:ローカルMarkdownで将来のロックインが小さい。双方向リンク/グラフ/プラグインで知識ベースが作りやすい。
- 短所:同期は自前選定(公式Syncは有料)。共同編集は想定外。
- 向く人:一人で積み上げる研究/技術メモ/学習ログ。
- 向かない人:リアルタイム共同やモバイル中心の軽メモだけで完結したい。
Craft
- 長所:書き心地とレイアウトが優秀。公開ページやドキュメント共有が見栄え良く速い。
- 短所:Apple中心。高度なDBや複雑な権限はNotionに劣る。
- 向く人:Appleユーザーで「見せる資料」を素早く作る。
- 向かない人:Windows主体、厳密な業務ワークフローを求める。
Evernote
- 長所:紙スキャン→OCR→検索の一連が安定。PDFの中身まで探せるのが実務的。
- 短所:無料プランの仕様変更が多い。料金と端末/上限は導入前に要確認。
- 向く人:領収書/契約書/議事録など「証跡」を探せる形で保管。
- 向かない人:将来のコスト変動が許容できない、ローカル保存を最優先。
無料で始める安全ライン:よくある“詰みポイント”
- 端末数の上限:無料は2台まで等の制限が発生しやすい(特に乗り換え時に発覚)。
- エクスポート不可/弱い:AppleメモやKeepはHTML/テキスト中心で、階層やタグが落ちやすい。
- オフラインが想定外:初回同期しないと参照できないケース。外出前に必ず開いて同期。
- 添付の月間上限:PDF/画像を多用すると突然止まる。紙の多い業務は早めに有料検討。
- AIへの過信:日本語要約の質はアプリ差大。下書き支援と割り切る。
乗り換え判断:変えるべき/様子見でよい条件
- すぐ変えるべき:検索が遅い・見つからない/端末数や月間上限に毎月ぶつかる/エクスポートが事実上できない。
- 様子見でよい:不満が「見た目」だけ/年1回の課金見直しで吸収できる程度。
- 現実路線:速記はOS純正、育てるメモはObsidian/Notion、紙はEvernoteに分業するのがコスパ良。
移行ガイド:エクスポート形式とインポートの実務
文字コードは基本UTF-8。長文や日本語ファイル名はZip圧縮で壊れにくくなります。添付はリンク切れに注意。
- Evernote → Notion/Obsidian:ENEXで書き出し。Notionはインポートに対応。Obsidianはコミュニティプラグイン(ENEX→Markdown変換)を利用。
- Google Keep → 各種:Google TakeoutでHTML/JSON。Markdownに変換してObsidian/Notionに取り込み(画像はフォルダごと維持)。
- Appleメモ → 各種:Macの共有/書き出しでPDF/テキスト。完全移行はサードパーティツールやショートカットでMarkdown化(階層/添付は手直し前提)。
- Notion → 各種:Markdown/CSV/HTMLエクスポート。データベースはCSV+添付を同梱、Obsidianはフォルダごと配置。
- Obsidian → 各種:元がMarkdownなので、そのまま。Notionにドラッグで取り込み、画像は相対パス確認。
- Craft → 各種:Markdown/TextBundleで書き出し。Notion/ObsidianへはMarkdownが相性良い。
よくある落とし穴:
- 添付の「別フォルダ化」でリンク切れ。相対パスを保つか、取り込み時に「埋め込み」オプションを選択。
- 改行/段落のズレ。Markdownの改行規則(行末スペース/空行)を一括置換で補正。
- タグの欠落。ENEXのタグはNotion/Obsidianで独自プロパティ/Front Matterに写経が必要。
初期設定10分レシピ(当日から運用開始)
- 同期確認(1分):全端末でログイン後、オフライン許可をON。モバイルで「前回のノートを開く」を有効に。
- 最小フォルダ/タグ(3分):Inbox(放り込み)、Work、Lifeの3つだけ。タグは#todo #idea #refの3本に限定。
- テンプレ(3分):会議メモのひな型「日時/目的/決定/次アクション/担当」を1つ作り、ショートカット割当。
- 入力導線(2分):
- iOS:ウィジェット/コントロールセンターに「新規メモ」。
- Android:ホームにKeepウィジェット「新規メモ/音声メモ」。
- デスクトップ:グローバルホットキーで新規ノート(Notion/Obsidian)。
- 日次ルーチン(1分):夜にInboxを3タグで仕分け、2分で終える。
チェックリスト:選定前に5つだけ確認
- オフラインで昨日のメモは開けるか(機内モード試験)
- 添付の上限に月内で当たりそうか(PDF/画像の想定枚数)
- 日本語検索で「表記ゆれ」が拾えるか
- エクスポート形式は将来の移行に足るか(Markdown/ENEX/HTML)
- 無料枠の端末数・共有制限が自分の台数/相手に合うか
まとめ:仕事の重心が「速記」ならOS純正、「共同編集」ならNotion、「積み上げ」ならObsidian、「紙証跡」ならEvernote、「見せ方」ならCraft。無料で始めるほど、エクスポートとオフラインだけは先に確かめましょう。
近い用途の比較記事もあわせて読むと、自分に合う選び方がしやすくなります。


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